土壌由来菌と植物由来菌のちがい

土壌由来菌と植物由来菌のちがい

―― LBSが“土壌由来菌”を採用する理由 ――

微生物は生きる環境によって、その性質も役割も大きく異なります。
土壌由来菌(SBO)と植物由来菌の違いは、単なる“種類の差”ではなく、
どのような環境で生命を磨いてきたかという進化のストーリーの違いです。

LBSは、この違いを理解したうえで、あえて 土壌由来の微生物を採用しています。
理由は、SBOが共棲発酵の中核として最も高い機能性を発揮するためです。

1. 育った環境がつくる「適応能力」の違い

土壌環境は、温度・湿度・酸素・栄養すべてが常に変動する“高ストレス環境”です。
そのため、土壌由来菌は生存のために次のような能力を獲得してきました。

  • 酸・塩分・乾燥への強い耐性
  • 少ない栄養でも代謝を維持する能力
  • 他の微生物と競合しながら共存する柔軟性
  • バイオフィルム形成による自己防衛と協調生存

SBOの“適応力の高さ”は、まさにこの環境圧の賜物です。

一方、植物由来菌は、植物が提供する糖類・有機酸・ポリフェノールなど、比較的安定した栄養環境に適応しています。
そのため、

  • 植物の糖の利用が得意
  • 植物特有の防御物質を処理する能力
  • 植物との共生・定着に特化した性質

といった特徴を持ちます。

どちらが“優れている”のではなく、
「どの環境で進化し、どんな役割を持つか」が異なるのです。

2. 微生物世界は「競争と共生」の場

土壌菌が持つ“しなやかな強さ”

土壌は、バクテリア、放線菌、糸状菌、酵母、原生動物がひしめき合う微生物の戦場です。
この激しい競争環境で土壌菌は生き残るため、次のような機能を進化させました。

  • 抗菌ペプチド(バクテリオシン)の産生
  • 抗真菌物質の生成
  • 微生物同士が共同で作る防御構造 バイオフィルムの形成
  • 乾燥や酸化ストレスに対する高い抵抗性

これらは発酵においても極めて有利に働き、
多菌種が共存するLBSの環境を安定化させる“生態学的エンジン”となります。

植物由来菌は、植物との共生環境に適応した「協調型」の性質が強く、
特化した機能(糖代謝・香気生成など)では大きな力を発揮しますが、
SBOほどの環境耐性は持ちません。

3. 代謝の多様性とLBSでの役割

“幅広く使える”土壌菌、“特定の物質に強い”植物菌

土壌には膨大な種類の有機物が微量ずつ存在します。
その中で生き残るため、土壌菌は多様な代謝経路を獲得してきました。

  • 多種類の糖を分解
  • 有機酸をエネルギー源として利用
  • 米ぬかに含まれる難分解成分(多糖・繊維質)も分解可能
  • 発酵過程で多様な副産物を生成

この「代謝の幅」が、
米ぬか を培地とした乳酸菌 × 酵母 × 納豆菌の共棲発酵をスムーズに進める鍵になります。

植物由来菌は、
植物の糖・ポリフェノール・植物特有の防御成分に対する代謝能力が高く、
植物発酵や植物飲料の製造に向いています。

“多菌種共棲”という複雑な発酵構造を支える力は、土壌菌の方が圧倒的に高い” のです。

この多層的な組み合わせが生む相互作用(シントロフィー、クロスフィーディング)が、
LBS独自の新世代のバイオジェニックを生み出します。